安心・安全な社会を目指し、身の回りの様々な場所に監視カメラが設置されているが、 コストの問題で常に監視することは難しく、また可能であっても人の手による監視では見落としを防ぐことはできない。このような問題を解決するには、コンピュータによる監視システムの研究が必要である。動画像から異常行動を検出する方法は数多くあるが、その中でCHLAC特徴を利用した異常行動の検出に注目した。この特徴を利用した手法では、他の手法よりも高い検出率が得られている。 しかし、研究を進めていくと異常を検出できない動作があることがわかった。これは既存の手法では単一スケールのCHLAC特徴しか使用していないことが原因と考えられる。この問題を解決するため、本研究では画像ピラミッドから抽出される階層化CHLAC特徴を用いて研究を行い、既存手法よりも高い検出精度が得られた。
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立体高次自己相関(CHLAC)特徴とは、3×3×3の局所領域中で表される251種類のパターの集合で、動きと形を同時に評価することのできる汎用的な特徴量である。
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画像ピラミッドとは、異なる解像度の同一画像から構成される画像群のことである。 本研究では、解像度だけでなく、画像の撮影間隔も異なる画像群を画像ピラミッドとして利用する。
本研究での判別方法は、既存手法と同じく部分空間法を利用する。 部分空間法とは、学習データを主成分分析し、それによって得られる部分空間から認識対象のデータがどれだけ離れているかを見ることによって、異常か正常かを判別する方法である。