太田研 公開用Wiki

つくばチャレンジのための形状情報と色情報を用いた人物検出手法

はじめに

 人との共存を目指したロボットの開発技術を育む実験の一つに,つくば市内で行われている「つくばチャレンジ」がある.つくばチャレンジは「人々が暮らしている現実の世界でキチンと働く」ロボットを作るため,研究者・技術者が実際のロボットを試作して実地で実験を行い,いろいろな方法を試してその経験と結果を互いに共有することにより, ロボット技術のレベルを向上させることを目的としている.
 昨年行われたつくばチャレンジ2014の課題は,つくば市内の遊歩道を移動ロボットに自律走行させ,各エリア内に存在する特定の服を着た人物を探索するといったものである.この「特定の服を着た人物を探索する」という課題を達成するために画像処理による人物探索を目指し,つくばチャレンジのための人物検出アルゴリズムを設計・実装した.
 探索対象はベスト(オレンジまたは青),帽子(オレンジ)を着用し,看板(オレンジ)を隣に置いて座っている.探索対象としているベストや帽子・看板の色は一定であるため,カメラを用いた色検出は有効な手段の一つである.しかしながら,実環境上には似たような色が多く存在するため全方位画像全体で色の検出を行うと誤検出が多くなってしまう. そこで,レーザーレンジファインダー(以下LRFと略)による距離情報と全方位カメラから得られる色情報を統合し,対象の探索を行うアルゴリズムを設計し実装した.本手法では,LRFから得られる距離情報により対象の形状を取得し人物と看板のセットが存在する可能性のある方向を挙げ,その方向に対して全方位画像上で色の探索を行うことで対象が存在しているかを判断する.


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