太田研 公開用Wiki

序論

私が所属する群馬大学大学院理工学府太田研究室は「つくばチャレンジ」に参加している. つくばチャレンジとは,つくば市内の歩道や公園でロボットが自律走行する公開実験会である\cite{TC}.

つくばチャレンジでは選択課題のひとつとして「経路封鎖迂回」がある. この課題では公園内の遊歩道上に経路封鎖看板が置かれている. この課題の達成には図\ref{img:signboard}のような経路封鎖看板を自律走行ロボットに検出させ, 他の経路に迂回する必要がある.

本研究では経路封鎖看板を検出するのに,自律走行ロボット搭載のカメラを用いる. 画像から経路封鎖看板を検出するには,まず部分画像を経路封鎖看板の画像か否か識別する必要がある. 経路封鎖看板の画像を識別するには, 画像から特徴量と呼ばれるベクトルを計算し,これを機械学習で識別する. 特徴量の計算には後述するようにいくつかの手法が考えられる. 本研究ではこれらの手法を比較し,経路封鎖看板の識別における最適な手法を求めることを目的とした.

経路封鎖看板の検出は, カメラで経路封鎖看板が見えてから自律走行ロボットが経路封鎖看板を通過する迄の間に完了させる必要がある. 経路封鎖看板の認識には実時間性が求められる. 一方,自律走行ロボットに搭載できる計算資源には限りがある. 以上から,経路封鎖看板を識別する手法の比較に当たっては計算量の軽量さを重視した.

経路封鎖看板の識別手順

経路封鎖看板の画像識別には特徴量と機械学習を用いる. 特徴量については第\ref{sec:features}節で説明する. 本研究では実行速度を重視するため, 機械学習アルゴリズムには比較的軽量なサポートベクターマシン(SVM)を採用した.

手順としては,まず事前に経路封鎖看板の画像とそれ以外の画像を多数集めておく. そしてそれらの画像から特徴量を抽出し,画像が経路封鎖看板か否かのラベルと共にSVMで学習する. 経路封鎖看板の画像を識別する際には,画像から特徴量を計算し, 特徴量をSVMに入力し経路封鎖看板か識別する. 学習の手順のフローチャートで表したものを図\ref{fig:learning}に,識別の手順を図\ref{fig:classifying}にそれぞれ示す.

特徴量


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