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天候・照明変化に対して堅牢な画像照合方法の評価†
はじめに†
画像照合は様々な場面で使用されているが、用途の一つに自律走行ロボットの自己位置推定がある。ロボットが走行する際にはあらかじめ画像を記憶させておき、自律走行時には現在のカメラ画像と記憶画像を画像照合させることで、自己位置を確定させる。しかし、このような撮影時期が異なる画像を照合するには、天候・照明条件が変化しても安定して照合できる照合方法が必要である。
研究目的†
自律走行ロボットが画像照合を用いて自己位置推定を行うには、様々な天候・照明条件のもとで安定して結果が得られることが求められている。本研究では画像照合方法の一つであるテンプレートマッチングに焦点を絞って実験し、天候・照明変化に対して堅牢な(ロバストな)画像照合方法を評価した。
画像照合方法の評価手法†
テンプレートマッチング†
テンプレートマッチングとは、入力画像とテンプレート画像を比較しながら照合を行い、類似度もしくは相違度を計算し、その数値からマッチング対象を検出する手法である。
マッチングアルゴリズム†
テンプレートマッチングにはいくつかのマッチングアルゴリズムがあるが、今回評価したのは以下の4つのアルゴリズムである。
- SSD(Sum of Squared Difference)
入力画像とテンプレート画像の画素値の差の二乗和を使って相違度を求める手法
- NCC(Normalized Cross-Correlation)
入力画像とテンプレート画像の画素値の相互創刊を使って類似度を求める手法
- ISC(Increment Sign Correlation)
注目画素と隣の画素の画素値の大小関係に注目した手法
- SRF(Sraristical Reach Feature)
注目画素から一定の距離にある画素の画素値の大小関係に注目した手法
本研究ではマッチングアルゴリズムのロバスト性、照合対象物のロバスト性を評価するために以下の2つの実験を行った。
- 画像照合方法のロバスト性の評価実験
入力画像と画像上の5ヵ所のテンプレート画像を、各マッチング手法を用いてマッチングさせ、成功回数をカウントすることで各マッチング手法のロバスト性を評価
- 画像照合対象物のロバスト性の評価実験
画像一枚の全体を一定のサイズに分割し、分割した画像全てを入力画像とマッチングさせ、成功回数をカウントすることで画像照合対象物のロバスト性を評価
使用画像†
使用した画像は6月9日から13日までの5日間の4:15から19:15までを1分毎に撮影した画像4500枚(640×512[pixel])を使用した。
[実験1] 画像照合方法の評価実験†
- テンプレート画像
使用したテンプレート画像は2日目の画像から以下の5ヵ所を切り出して使用した。
- 構造物のテンプレート
構造物のテンプレートとして近くにある窓枠、遠くにある遠方の建物(校舎)、地面上の対象として道路標示(路面)を選出した。これらのテンプレートは主に直線成分で構成されており、画像中での構造は比較的単純である。
- 自然物のテンプレート
自然物のテンプレートとして近くにある木、遠くにある遠方の山を選出した。これらのテンプレートは細かな成分で構成されており、画像中での構造は比較的複雑である。
[実験2] 画像照合対象物の評価実験†
- テンプレート画像
使用したテンプレート画像は2日目の1枚の画像を100枚に分割して使用した。
- 実験結果
以下に5日間のマッチング結果を示す。