色ヒストグラムとSVMを用いた特定服装人物検出手法の提案
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[[太田研 公開用Wiki]]
* 色ヒストグラムとSVMを用いた特定人物検出手法の提案 [#bbf...
#contents
* はじめに [#pabb60c8]
近年、人間と共存する形のロボットの需要が高まっている。...
ロボットを実環境で自律的に走行させる「つくばチャレンジ[...
#ref(map.jpg,center,30%)
CENTER:図1:つくばチャレンジ2017走行コース(http://www.tsu...
~
#ref(human_sample.png,center,50%)
CENTER:図2:つくばチャレンジの探索対象(http://www.tsukuba...
本研究室ではこれまでもつくばチャレンジにおける人物探索...
また、つくばチャレンジにおいてこの課題を達成するために...
今年度のつくばチャレンジの本走行では本研究を用いた手法...
そこで、本研究では従来手法に色情報のヒストグラムとサポ...
* 研究に用いたハードウェアについて [#j3ec9cc9]
つくばチャレンジで用いられたロボットの外観を図3に、カメ...
使用したロボットはリバスト社が開発を行っている屋外用移...
ここで、LiDARについて説明する。LiDARとはレーザー光を照...
次に、使用したカメラについて説明する。カメラはセンサ値...
#ref(robot.png,center,50%)
CENTER:図3:Mercury(Laser-Model)の外観(左:外装あり、右:外...
~
CENTER:&size(14){表1:カメラの仕様};~
|CENTER:メーカー|CENTER:ImagingSource|
|CENTER:製品名|CENTER:DFK22BUC03|
|CENTER:解像度|CENTER:744×480|
|CENTER:FPS|CENTER:30fps|
|CENTER:視野角|CENTER:93.2°|
~
CENTER:&size(14){表2:LiDARの仕様};~
|CENTER:メーカー|CENTER:SICK|
|CENTER:製品名|CENTER:MRS1000|
|CENTER:計測距離|CENTER:64m|
|CENTER:水平計測範囲|CENTER:275°|
|CENTER:水平分解能|CENTER:0.5°|
|CENTER:垂直計測範囲|CENTER:7.5°|
|CENTER:垂直分解能|CENTER:2.5°|
|CENTER:計測周期|CENTER:50Hz|
ここで、撮影の際の露光時間の調整に関する説明を行う。日...
#ref(exposure.png,center,40%)
CENTER:図4:露光時間による色の見え方の違い
カメラの自動露光調整機能では適切な露光時間に完璧に調整...
この問題を解決するために、図5のように1フレームごとにカ...
#ref(exposure_change.png,center,50%)
CENTER:図5:露光時間を段階的に変化させた一例。
* 従来手法 [#h9d182e9]
ここで、今年度のつくばチャレンジに用いた従来手法のアル...
** 人物検出アルゴリズム [#rac88e74]
従来手法のアルゴリズムを述べる。3方向に向けられたカメラ...
***対象となる色範囲の設定 [#zf2de442]
実験走行時に撮影した多数の画像データから探索対象の色情...
表3は解析から得られたオレンジ、青、緑、白のそれぞれの色...
CENTER:&size(14){表3:色抽出に用いた閾値};~
||CENTER:H|CENTER:S|CENTER:R、G、B|
|CENTER:オレンジ|CENTER:0~7、178~179|CENTER:140~255|CE...
|CENTER:青|CENTER:110~120|CENTER:110~255|CENTER:-|
|CENTER:緑|CENTER:50~100|CENTER:60~150|CENTER:-|
|CENTER:白|CENTER:-|CENTER:0~70|CENTER:60~255|
*** 色抽出による人物の判定 [#t319b53b]
3方向に向けられたカメラのそれぞれの入力画像から、ベスト...
+オレンジと青をそれぞれ抽出し二値画像を作成する。
+作成した二値画像にラベリング処理を行い、その部分を囲う矩...
+近傍の矩形領域同士を統合し、大きさが小さいものや縦横比が...
+矩形領域を左右に拡張し、元の領域で白色を、拡張した領域で...
+矩形領域の大きさに対して一定の比率以上の尻色と緑色が抽出...
まず、入力画像をHSV表色系に変換し、表3で示した閾値を用...
#ref(input_binarization.png,center,70%)
CENTER:図6:入力画像(左)とオレンジ(中央)、青(右)の二値画像
次に、二値画像に対してラベリング処理を行い、その部分を...
この問題を解決するため作成した矩形領域の内、四隅の座標...
続けて、矩形領域を左右に拡張する。作成した矩形領域はベ...
#ref(square.png,center,70%)
CENTER:図7:矩形領域の作成、統合、拡張
***LiDARを用いた距離・形状の判別 [#y88ee95d]
先の節からロボットの近くに探索対象が存在するかどうかを...
+カメラと同時に得たLiDARの点群データから図8に示すような平...
+ラベリング処理を行い、ある一定の大きさを持つ領域を抽出す...
+探索対象らしい大きさとして抽出された点群が存在する方向と...
+直近の10枚のデータの内3枚以上が一致していれば探索対象と...
#ref(verify_lidar.png,center,70%)
CENTER:図8:LiDARによる平面二値化画像
**つくばチャレンジ2017の結果とこの手法の精度について [#q1...
この手法を用いたつくばチャレンジ2017における本走行の結...
#ref(result.png,center,60%)
CENTER:図9:つくばチャレンジ2017本走行時の人物検出結果
左側二人が正確に検出した探索対象で、右側二人が誤検出し...
しかし、今回の人物探索の手法の精度を見ると誤検出した対...
**ログデータによる評価実験 [#xfedccf3]
この手法の精度を再確認するため、ロボットを走行させた際...
まず、今回利用するログデータに関する説明を行う。ログデ...
各画像のデータセットの枚数を表4にまとめ、大学構内及びつ...
#ref(log_human.png,center,70%)
CENTER:図10:人物撮影画像の一例
~
CENTER:&size(14){表4:評価実験用の各データセットの画像数};~
|CENTER:ログデータの種類|CENTER:人物画像数|CENTER:画像の...
|CENTER:人物画像データ|CENTER:2000|CENTER:2000|
|CENTER:大学画像ログデータ|CENTER:1791|CENTER:7742|
|CENTER:つくば画像ログデータ|CENTER:705|CENTER:12873|
このログデータによる評価実験の結果を表5に示す。表の正の...
CENTER:&size(14){表5:従来手法のログデータによる評価実験結...
|正誤|CENTER:人物画像|CENTER:大学構内|CENTER:つくば広場|
|CENTER:正|CENTER:43.15%|CENTER:151.2%|CENTER:5.53%|
|CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.16%|CENTER:0.16%|
本走行時は露光時間を徹底的に調整した状態で臨んだため、...
*提案手法 [#t2858e09]
本研究で提案する色ヒストグラムとSVMを用いた手法について...
**提案手法からの変更点 [#k235cc06]
まず、従来手法から変更した部分について説明する。変更点...
矩形領域の検証方法は色抽出を用いた手法から色ヒストグラ...
また、矩形領域の拡張する範囲に関しても検証方法に合わせ...
拡張範囲を従来手法のままにしたものと提案手法のために狭...
#ref(comparison_extension.png,center,40%)
CENTER:図11:拡張後の矩形領域の比較
~
CENTER:&size(14){表6:領域拡張範囲変更による検出率の比較};~
|CENTER:矩形領域の拡張範囲|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CE...
|CENTER:変更前(1.5倍)|CENTER:正|CENTER:33.7%|CENTER:36.57...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
|CENTER:変更後(1.25倍)|CENTER:正|CENTER:50.3%|CENTER:51.5...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
**SVM(サポートベクターマシン)について [#c00af5d5]
ここでは、本研究で用いたSVMについての説明を行う。SVMと...
***SVMとは [#ef99e01c]
SVMとは二種に分類される多数のデータを用いて機械に学習さ...
境界線である超平面は、基本的に線形でしか作成することが...
また、超平面を作成する際データをうまく分離できない場合...
本手法ではオレンジのベストの人物か否か、青のベストの人...
***学習データについて [#vc71a748]
SVMの学習用に用いたデータに関する説明を行う。正解データ...
CENTER:&size(14){表7:各学習データの画像数};~
|CENTER:学習データ名|CENTER:画像枚数|
|CENTER:オレンジの正解データ|CENTER:1723|
|CENTER:青の正解データ|CENTER:1570|
|CENTER:不正解データ|CENTER:1873|
~
#ref(orangesample.png,center,60%)
CENTER:図12:人物(オレンジ)の学習データ例
~
#ref(bluesample.png,center,60%)
CENTER:図13:人物(青)の学習データ例
~
#ref(negativesample.png,center,60%)
CENTER:図14:不正解の学習データ例
***カーネル関数について [#y9b18602]
ここでは、カーネル関数に関する説明と複数の種類が存在す...
カーネル関数にはいくつか種類があり、代表的なものに多項...
これらのカーネル関数にそれぞれ同じ学習データを与えて実...
CENTER:&size(14){表8:各カーネル関数を用いた検出結果比較};~
|CENTER:矩形カーネル関数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CENT...
|CENTER:RBF|CENTER:正|CENTER:50.3%|CENTER:51.59%|CENTER:2...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
|CENTER:POLY|CENTER:正|CENTER:56.45|CENTER:53.77%|CENTER:...
||CENTER:誤|CENTER:0.1%|CENTER:0.08%|CENTER:0.11%|
|CENTER:SIGMOID|CENTER:正|CENTER:11.65%|CENTER:18.93%|CEN...
||CENTER:誤|CENTER:2.55%|CENTER:2.13%|CENTER:5.59%|
|CENTER:LINEAR|CENTER:正|CENTER:72.75%|CENTER:61.75%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:2.3%|CENTER:1.29%|CENTER:2.8%|
まず、SIGMOIDに関しては検出率がかなり少なく、誤検出も頻...
**色ヒストグラムの検討 [#nabdeb05]
ここで、色ヒストグラムの説明を行う。色ヒストグラムは画...
***主に色相を扱う1次元ヒストグラムでの学習 [#pe3825ec]
本手法で取り扱う色相と彩度だが、両者を比べると色相の方...
CENTER:&size(14){表9:低彩度を別集計した181階級のヒストグ...
|CENTER:色相の階級数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CENTER:...
|CENTER:60段階|CENTER:正|CENTER:38.05%|CENTER:36.35%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.01%|CENTER:0%|
|CENTER:90段階|CENTER:正|CENTER:40%|CENTER:39.75%|CENTER:...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0%|
|CENTER:180段階|CENTER:正|CENTER:44.5%|CENTER:44.22%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0%|
ここでは彩度を全く扱っていなかったが、白や黒といった無...
CENTER:&size(14){表10:低彩度を別集計した181段階のヒストグ...
|CENTER:色相の階級数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CENTER:...
|CENTER:10未満|CENTER:正|CENTER:48.15%|CENTER:47.46%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0%|
|CENTER:20未満|CENTER:正|CENTER:46.3%|CENTER:46.57%|CENTE...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0.01%|
|CENTER:30未満|CENTER:正|CENTER:45.05%|CENTER:44.72%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0.01%|
**色相と彩度を扱う2次元ヒストグラムでの学習 [#q128107b]
ここまでは基本的に色相を扱った色ヒストグラムを作成し学...
CENTER:&size(14){表11:色相と彩度の2次元ヒストグラムの結果...
|CENTER:色相と彩度の階級数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CE...
|CENTER:180×4|CENTER:正|CENTER:44.2%|CENTER:48.86%|CENTER...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.01%|CENTER:0%|
|CENTER:90×8|CENTER:正|CENTER:41.7%|CENTER:44.61%|CENTER:...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0.02%|
|CENTER:45×16|CENTER:正|CENTER:43.8%|CENTER:43.55%|CENTER...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
これを見ると、人物画像と大学構内の検出率は誤検出が一つあ...
#ref(sat_graph.png,center,40%)
CENTER:図15:階級数が4の場合の彩度集計の閾値のグラフ(左:...
~
CENTER:&size(14){表12:低彩度を重視した2次元ヒストグラムの...
|CENTER:色相と彩度の階級数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CE...
|CENTER:180×4|CENTER:正|CENTER:50.3%|CENTER:51.59%|CENTER...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
|CENTER:90×8|CENTER:正|CENTER:38.75%|CENTER:43.94%|CENTER...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
|CENTER:45×16|CENTER:正|CENTER:37.85%|CENTER:41.42%|CENTE...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
実験結果を表12に示す。これを見ると、180×4は検出率が大き...
ここで、提案手法における最も優れた色ヒストグラムの集計...
*各手法の評価実験の比較と考察 [#h7d1b499]
ここで、従来手法と提案手法でのログデータでの比較と、そ...
**ログデータによる定量比較 [#d5d0bcdd]
まず、両手法に同様の画像を与えた場合の検出率と誤検出率...
CENTER:&size(14){表13:各手法の結果比較};~
|CENTER:使用した手法|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CENTER:...
|CENTER:従来手法|CENTER:正|CENTER:43.15%|CENTER:151.2%|CE...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.16%|CENTER:0.16%|
|CENTER:提案手法|CENTER:正|CENTER:50.3%|CENTER:51.59%|CEN...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
従来手法に比べ提案手法は人物画像とつくばセンター広場の...
次に、それぞれの手法の1枚当たりにかかった計算時間を表14...
CENTER:&size(14){表14:各手法の平均計算時間比較};~
|CENTER:使用した手法|CENTER:人物画像の平均処理時間|
|CENTER:従来手法|CENTER:28.7357ms|
|CENTER:提案手法|CENTER:29.0293ms|
両手法の結果を比較すると、従来手法の方が処理がシンプル...
**検出できた人物画像の比較 [#xaf924d1]
提案手法で検出出来て従来手法では検出できなかった、また...
#ref(result_comparison.png,center,70%)
CENTER:図16:提案手法のみ検出できた画像例(上段)と従来手法...
まず、提案手法のみで検出できた画像(図16の上段の画像)は...
次に、従来手法のみで検出できた画像(図16の下段の画像)は...
**比較結果からの考察 [#f7de4bbd]
定量的な比較においては提案手法の方が優れていたものの、...
まず、従来手法に比べて白飛びしている画像をあまり検出で...
また、矩形領域の拡張範囲を狭くしたことによって検出でき...
最後に、誤検出をさらに防ぐための考察を行う。今回のログ...
誤検出を防ぐことができると考えられる。
*まとめ [#r09443fb]
本研究では、自律走行ロボットが特定服装人物を検出する際...
つくばチャレンジに用いた従来手法では、撮影画像からベス...
さらに精度を上げるため、この手法に本研究の要素を組み込...
従来手法と提案手法のログデータによる評価実験を比較した...
今後の課題に関しては、より様々な環境で正解データを集め...
*参考文献 [#oe3bf470]
[1] "つくばチャレンジ2017", http://www.tsukubachallenge.j...
[2] 鹿貫悠多,中村弘樹,清水美咲,竹野翔太,太田直哉,"つ...
[3] 鹿貫悠多,中村弘樹,須田雄大,山田竜也,太田直哉,"つ...
[4] 鹿貫悠多,中村弘樹,新井真人,須田雄大,山田竜也,太...
[5] 阪東茂,中林達彦,川本駿,椎名誠,阪東華子,"つくばチ...
[6] 土方優明,門脇史弥,柿木泰成,岡村涼平,加藤正義,尾...
[7] 満留諒介,山路祥太郎,梅田将考,半田旭,阿部太郎,伊...
[8] 小野田崇,"知の化学 サポートベクターマシン", オーム社...
[9] 阿部重夫,"パターン認識のためのサポートベクトルマシン...
[10] 大北剛,"カーネル法によるパターン解析", 共立出版, 20...
終了行:
[[太田研 公開用Wiki]]
* 色ヒストグラムとSVMを用いた特定人物検出手法の提案 [#bbf...
#contents
* はじめに [#pabb60c8]
近年、人間と共存する形のロボットの需要が高まっている。...
ロボットを実環境で自律的に走行させる「つくばチャレンジ[...
#ref(map.jpg,center,30%)
CENTER:図1:つくばチャレンジ2017走行コース(http://www.tsu...
~
#ref(human_sample.png,center,50%)
CENTER:図2:つくばチャレンジの探索対象(http://www.tsukuba...
本研究室ではこれまでもつくばチャレンジにおける人物探索...
また、つくばチャレンジにおいてこの課題を達成するために...
今年度のつくばチャレンジの本走行では本研究を用いた手法...
そこで、本研究では従来手法に色情報のヒストグラムとサポ...
* 研究に用いたハードウェアについて [#j3ec9cc9]
つくばチャレンジで用いられたロボットの外観を図3に、カメ...
使用したロボットはリバスト社が開発を行っている屋外用移...
ここで、LiDARについて説明する。LiDARとはレーザー光を照...
次に、使用したカメラについて説明する。カメラはセンサ値...
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CENTER:図3:Mercury(Laser-Model)の外観(左:外装あり、右:外...
~
CENTER:&size(14){表1:カメラの仕様};~
|CENTER:メーカー|CENTER:ImagingSource|
|CENTER:製品名|CENTER:DFK22BUC03|
|CENTER:解像度|CENTER:744×480|
|CENTER:FPS|CENTER:30fps|
|CENTER:視野角|CENTER:93.2°|
~
CENTER:&size(14){表2:LiDARの仕様};~
|CENTER:メーカー|CENTER:SICK|
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|CENTER:水平分解能|CENTER:0.5°|
|CENTER:垂直計測範囲|CENTER:7.5°|
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ここで、撮影の際の露光時間の調整に関する説明を行う。日...
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カメラの自動露光調整機能では適切な露光時間に完璧に調整...
この問題を解決するために、図5のように1フレームごとにカ...
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CENTER:図5:露光時間を段階的に変化させた一例。
* 従来手法 [#h9d182e9]
ここで、今年度のつくばチャレンジに用いた従来手法のアル...
** 人物検出アルゴリズム [#rac88e74]
従来手法のアルゴリズムを述べる。3方向に向けられたカメラ...
***対象となる色範囲の設定 [#zf2de442]
実験走行時に撮影した多数の画像データから探索対象の色情...
表3は解析から得られたオレンジ、青、緑、白のそれぞれの色...
CENTER:&size(14){表3:色抽出に用いた閾値};~
||CENTER:H|CENTER:S|CENTER:R、G、B|
|CENTER:オレンジ|CENTER:0~7、178~179|CENTER:140~255|CE...
|CENTER:青|CENTER:110~120|CENTER:110~255|CENTER:-|
|CENTER:緑|CENTER:50~100|CENTER:60~150|CENTER:-|
|CENTER:白|CENTER:-|CENTER:0~70|CENTER:60~255|
*** 色抽出による人物の判定 [#t319b53b]
3方向に向けられたカメラのそれぞれの入力画像から、ベスト...
+オレンジと青をそれぞれ抽出し二値画像を作成する。
+作成した二値画像にラベリング処理を行い、その部分を囲う矩...
+近傍の矩形領域同士を統合し、大きさが小さいものや縦横比が...
+矩形領域を左右に拡張し、元の領域で白色を、拡張した領域で...
+矩形領域の大きさに対して一定の比率以上の尻色と緑色が抽出...
まず、入力画像をHSV表色系に変換し、表3で示した閾値を用...
#ref(input_binarization.png,center,70%)
CENTER:図6:入力画像(左)とオレンジ(中央)、青(右)の二値画像
次に、二値画像に対してラベリング処理を行い、その部分を...
この問題を解決するため作成した矩形領域の内、四隅の座標...
続けて、矩形領域を左右に拡張する。作成した矩形領域はベ...
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CENTER:図7:矩形領域の作成、統合、拡張
***LiDARを用いた距離・形状の判別 [#y88ee95d]
先の節からロボットの近くに探索対象が存在するかどうかを...
+カメラと同時に得たLiDARの点群データから図8に示すような平...
+ラベリング処理を行い、ある一定の大きさを持つ領域を抽出す...
+探索対象らしい大きさとして抽出された点群が存在する方向と...
+直近の10枚のデータの内3枚以上が一致していれば探索対象と...
#ref(verify_lidar.png,center,70%)
CENTER:図8:LiDARによる平面二値化画像
**つくばチャレンジ2017の結果とこの手法の精度について [#q1...
この手法を用いたつくばチャレンジ2017における本走行の結...
#ref(result.png,center,60%)
CENTER:図9:つくばチャレンジ2017本走行時の人物検出結果
左側二人が正確に検出した探索対象で、右側二人が誤検出し...
しかし、今回の人物探索の手法の精度を見ると誤検出した対...
**ログデータによる評価実験 [#xfedccf3]
この手法の精度を再確認するため、ロボットを走行させた際...
まず、今回利用するログデータに関する説明を行う。ログデ...
各画像のデータセットの枚数を表4にまとめ、大学構内及びつ...
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CENTER:図10:人物撮影画像の一例
~
CENTER:&size(14){表4:評価実験用の各データセットの画像数};~
|CENTER:ログデータの種類|CENTER:人物画像数|CENTER:画像の...
|CENTER:人物画像データ|CENTER:2000|CENTER:2000|
|CENTER:大学画像ログデータ|CENTER:1791|CENTER:7742|
|CENTER:つくば画像ログデータ|CENTER:705|CENTER:12873|
このログデータによる評価実験の結果を表5に示す。表の正の...
CENTER:&size(14){表5:従来手法のログデータによる評価実験結...
|正誤|CENTER:人物画像|CENTER:大学構内|CENTER:つくば広場|
|CENTER:正|CENTER:43.15%|CENTER:151.2%|CENTER:5.53%|
|CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.16%|CENTER:0.16%|
本走行時は露光時間を徹底的に調整した状態で臨んだため、...
*提案手法 [#t2858e09]
本研究で提案する色ヒストグラムとSVMを用いた手法について...
**提案手法からの変更点 [#k235cc06]
まず、従来手法から変更した部分について説明する。変更点...
矩形領域の検証方法は色抽出を用いた手法から色ヒストグラ...
また、矩形領域の拡張する範囲に関しても検証方法に合わせ...
拡張範囲を従来手法のままにしたものと提案手法のために狭...
#ref(comparison_extension.png,center,40%)
CENTER:図11:拡張後の矩形領域の比較
~
CENTER:&size(14){表6:領域拡張範囲変更による検出率の比較};~
|CENTER:矩形領域の拡張範囲|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CE...
|CENTER:変更前(1.5倍)|CENTER:正|CENTER:33.7%|CENTER:36.57...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
|CENTER:変更後(1.25倍)|CENTER:正|CENTER:50.3%|CENTER:51.5...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
**SVM(サポートベクターマシン)について [#c00af5d5]
ここでは、本研究で用いたSVMについての説明を行う。SVMと...
***SVMとは [#ef99e01c]
SVMとは二種に分類される多数のデータを用いて機械に学習さ...
境界線である超平面は、基本的に線形でしか作成することが...
また、超平面を作成する際データをうまく分離できない場合...
本手法ではオレンジのベストの人物か否か、青のベストの人...
***学習データについて [#vc71a748]
SVMの学習用に用いたデータに関する説明を行う。正解データ...
CENTER:&size(14){表7:各学習データの画像数};~
|CENTER:学習データ名|CENTER:画像枚数|
|CENTER:オレンジの正解データ|CENTER:1723|
|CENTER:青の正解データ|CENTER:1570|
|CENTER:不正解データ|CENTER:1873|
~
#ref(orangesample.png,center,60%)
CENTER:図12:人物(オレンジ)の学習データ例
~
#ref(bluesample.png,center,60%)
CENTER:図13:人物(青)の学習データ例
~
#ref(negativesample.png,center,60%)
CENTER:図14:不正解の学習データ例
***カーネル関数について [#y9b18602]
ここでは、カーネル関数に関する説明と複数の種類が存在す...
カーネル関数にはいくつか種類があり、代表的なものに多項...
これらのカーネル関数にそれぞれ同じ学習データを与えて実...
CENTER:&size(14){表8:各カーネル関数を用いた検出結果比較};~
|CENTER:矩形カーネル関数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CENT...
|CENTER:RBF|CENTER:正|CENTER:50.3%|CENTER:51.59%|CENTER:2...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
|CENTER:POLY|CENTER:正|CENTER:56.45|CENTER:53.77%|CENTER:...
||CENTER:誤|CENTER:0.1%|CENTER:0.08%|CENTER:0.11%|
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||CENTER:誤|CENTER:2.3%|CENTER:1.29%|CENTER:2.8%|
まず、SIGMOIDに関しては検出率がかなり少なく、誤検出も頻...
**色ヒストグラムの検討 [#nabdeb05]
ここで、色ヒストグラムの説明を行う。色ヒストグラムは画...
***主に色相を扱う1次元ヒストグラムでの学習 [#pe3825ec]
本手法で取り扱う色相と彩度だが、両者を比べると色相の方...
CENTER:&size(14){表9:低彩度を別集計した181階級のヒストグ...
|CENTER:色相の階級数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CENTER:...
|CENTER:60段階|CENTER:正|CENTER:38.05%|CENTER:36.35%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.01%|CENTER:0%|
|CENTER:90段階|CENTER:正|CENTER:40%|CENTER:39.75%|CENTER:...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0%|
|CENTER:180段階|CENTER:正|CENTER:44.5%|CENTER:44.22%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0%|
ここでは彩度を全く扱っていなかったが、白や黒といった無...
CENTER:&size(14){表10:低彩度を別集計した181段階のヒストグ...
|CENTER:色相の階級数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CENTER:...
|CENTER:10未満|CENTER:正|CENTER:48.15%|CENTER:47.46%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0%|
|CENTER:20未満|CENTER:正|CENTER:46.3%|CENTER:46.57%|CENTE...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0.01%|
|CENTER:30未満|CENTER:正|CENTER:45.05%|CENTER:44.72%|CENT...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.03%|CENTER:0.01%|
**色相と彩度を扱う2次元ヒストグラムでの学習 [#q128107b]
ここまでは基本的に色相を扱った色ヒストグラムを作成し学...
CENTER:&size(14){表11:色相と彩度の2次元ヒストグラムの結果...
|CENTER:色相と彩度の階級数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CE...
|CENTER:180×4|CENTER:正|CENTER:44.2%|CENTER:48.86%|CENTER...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.01%|CENTER:0%|
|CENTER:90×8|CENTER:正|CENTER:41.7%|CENTER:44.61%|CENTER:...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0.02%|
|CENTER:45×16|CENTER:正|CENTER:43.8%|CENTER:43.55%|CENTER...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
これを見ると、人物画像と大学構内の検出率は誤検出が一つあ...
#ref(sat_graph.png,center,40%)
CENTER:図15:階級数が4の場合の彩度集計の閾値のグラフ(左:...
~
CENTER:&size(14){表12:低彩度を重視した2次元ヒストグラムの...
|CENTER:色相と彩度の階級数|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CE...
|CENTER:180×4|CENTER:正|CENTER:50.3%|CENTER:51.59%|CENTER...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
|CENTER:90×8|CENTER:正|CENTER:38.75%|CENTER:43.94%|CENTER...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
|CENTER:45×16|CENTER:正|CENTER:37.85%|CENTER:41.42%|CENTE...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
実験結果を表12に示す。これを見ると、180×4は検出率が大き...
ここで、提案手法における最も優れた色ヒストグラムの集計...
*各手法の評価実験の比較と考察 [#h7d1b499]
ここで、従来手法と提案手法でのログデータでの比較と、そ...
**ログデータによる定量比較 [#d5d0bcdd]
まず、両手法に同様の画像を与えた場合の検出率と誤検出率...
CENTER:&size(14){表13:各手法の結果比較};~
|CENTER:使用した手法|CENTER:正誤|CENTER:人物画像|CENTER:...
|CENTER:従来手法|CENTER:正|CENTER:43.15%|CENTER:151.2%|CE...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0.16%|CENTER:0.16%|
|CENTER:提案手法|CENTER:正|CENTER:50.3%|CENTER:51.59%|CEN...
||CENTER:誤|CENTER:0%|CENTER:0%|CENTER:0%|
従来手法に比べ提案手法は人物画像とつくばセンター広場の...
次に、それぞれの手法の1枚当たりにかかった計算時間を表14...
CENTER:&size(14){表14:各手法の平均計算時間比較};~
|CENTER:使用した手法|CENTER:人物画像の平均処理時間|
|CENTER:従来手法|CENTER:28.7357ms|
|CENTER:提案手法|CENTER:29.0293ms|
両手法の結果を比較すると、従来手法の方が処理がシンプル...
**検出できた人物画像の比較 [#xaf924d1]
提案手法で検出出来て従来手法では検出できなかった、また...
#ref(result_comparison.png,center,70%)
CENTER:図16:提案手法のみ検出できた画像例(上段)と従来手法...
まず、提案手法のみで検出できた画像(図16の上段の画像)は...
次に、従来手法のみで検出できた画像(図16の下段の画像)は...
**比較結果からの考察 [#f7de4bbd]
定量的な比較においては提案手法の方が優れていたものの、...
まず、従来手法に比べて白飛びしている画像をあまり検出で...
また、矩形領域の拡張範囲を狭くしたことによって検出でき...
最後に、誤検出をさらに防ぐための考察を行う。今回のログ...
誤検出を防ぐことができると考えられる。
*まとめ [#r09443fb]
本研究では、自律走行ロボットが特定服装人物を検出する際...
つくばチャレンジに用いた従来手法では、撮影画像からベス...
さらに精度を上げるため、この手法に本研究の要素を組み込...
従来手法と提案手法のログデータによる評価実験を比較した...
今後の課題に関しては、より様々な環境で正解データを集め...
*参考文献 [#oe3bf470]
[1] "つくばチャレンジ2017", http://www.tsukubachallenge.j...
[2] 鹿貫悠多,中村弘樹,清水美咲,竹野翔太,太田直哉,"つ...
[3] 鹿貫悠多,中村弘樹,須田雄大,山田竜也,太田直哉,"つ...
[4] 鹿貫悠多,中村弘樹,新井真人,須田雄大,山田竜也,太...
[5] 阪東茂,中林達彦,川本駿,椎名誠,阪東華子,"つくばチ...
[6] 土方優明,門脇史弥,柿木泰成,岡村涼平,加藤正義,尾...
[7] 満留諒介,山路祥太郎,梅田将考,半田旭,阿部太郎,伊...
[8] 小野田崇,"知の化学 サポートベクターマシン", オーム社...
[9] 阿部重夫,"パターン認識のためのサポートベクトルマシン...
[10] 大北剛,"カーネル法によるパターン解析", 共立出版, 20...
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