Haar-like特徴量を用いたカスケード分類器による前方車両の識別
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[[太田研 公開用Wiki]]
*Haar-like特徴量を用いたカスケード分類器による前方車両の...
#contents
*はじめに [#z7a60fe1]
現在、自動車の自動運転技術に関する研究が盛んに行われて...
自動運転において前方車両に合わせた速度の調節や、前方車両...
前方の障害物の探知はレーザーやステレオビジョンなど様々...
しかし車は形状や色などデザインは様々であり、単純な画像...
*提案手法 [#b2194a16]
**機械学習 [#g52b4610]
機械学習とは大量のデータをコンピュータに与え、そのデータ...
コンピュータ自身に共通点や対象の持つパターンなどを見つけ...
手法である。~
機械学習と一言に言ってもSVMやニューラルネットワークなど、...
がある。本研究では高速に処理できるという点から、カスケー...
前方車両の検出を試みた。
~カスケード分類器はPAUL VIOLAとMICHAEL J.JONESが顔検出
のための提案した手法である。
**カスケード分類器[#o2f66efa]
カスケード分類器とは複数の識別器を組み合わせた分類器であ...
複数の識別器の全てが正解画像だと判断した画像を正解画像、...
不正解であると判断した画像が不正解画像となるように識別器...
分類器をカスケード分類器という。各識別器は不正解画像を誤...
このような分類器になるように正解画像と不正解画像のサンプ...
CENTER:#ref(cascade.png,center,50%)
CENTER:&size(14){図1:カスケード分類器};~
カスケード分類器は多くの画像を最初の数回の識別器で振り落...
高速に処理できる。またより早い段階で使用する識別器ほど閾...
一回ごとの検出時間を短くなるように調整する。これによって...
一枚あたりにかける時間を短くし、画像が減ってからしっかり...
行うようになり、高速で精度を保った検出を可能としている。~
カスケード分類器の特徴量としてLBPやHaar-like、HOG等が存...
今回は足掛かりとしてViolaとJonesの論文でカスケード分類器...
として用いられた手法であるHaar-like特徴量を使用する。
**Haar-like特徴量 [#h4f39dae]
カスケード分類器の識別器としてHaar-like特徴量を用いた。Ha...
特徴量は複数の局所領域の明暗差から求めた特徴量である。
CENTER:#ref(Haar-like.png,center,50%)
CENTER:&size(14){図2:局所領域の明暗差};~
CENTER:#ref(Haar-like.png,center,50%)
CENTER:&size(14){図3:Haar-like特徴量};~
例えば人の顔画像であれば図2のように目元に比べて頬の辺り
が明るい色となる。このような明暗差による特徴を用いたものが
Haar-like特徴量である。こうした特徴量を複数集めたものが図3
である。図3の特徴量をみたす画像を対象の画像とみなす
識別器とする。~
今回の研究では車両の画像を用いてHaar-like特徴による識別...
作成し、カスケード分類器に使用する。
*学習 [#c76451d2]
Haar-like特徴量の取得には多数の正解画像が、またカスケード...
の作成には多数の正解画像と不正解画像の双方が必要となる。~
まず、正解画像として車両の映っている画像を集めた。本研...
精度を上げるために一般車両かつ車両の後方部の画像に絞って...
図4は正解画像として使用した画像の一例である。
#ref(psam1.PNG,center,50%)
#ref(psam2.PNG,center,50%)
#ref(psam6.PNG,center,50%)
CENTER:&size(14){図4:ポジティブサンプル画像群};~
その後、不正解画像として車両の映っていない画像も収集し使...
数十枚をランダムに集めた。その後その画像群を不正解画像と...
・検出を行い、誤検出したものを不正解画像に加えてから再び...
この作業を繰り返すことで不正解画像を増やしていった。図5は
今回収集した不正解画像の一例である。~
#ref(nsam1.PNG,center,50%)
#ref(nsam3.PNG,center,50%)
#ref(nsam6.PNG,center,50%)
CENTER:&size(14){図5:ネガティブサンプル画像群};~
以上のようにして正解画像を3172枚、不正解画像を2100枚用...
行わせた。~
なお正解画像、不正解画像ともにサイズが様々であるため、...
際には正規化して使用する。
*実験 [#q6d1337c]
入力画像としてドライブレコーダーによって撮影した動画を...
使用した。\\
この画像群は車のフロント部分が映っている。しかしフロン...
存在することはあり得ないため、フロント部分が含まれるよう...
領域は除外した。~
また画像の左右の両端部は車両が存在する可能性
が低く、検知する意義も薄いことからフロント部分と同様に除...
図6における赤線より外側が除外する領域となる。~
また前方車両は基本的に地平線上を通過するように存在する...
そこで画像中央部分(図6における緑線)を通過しない領域は車両...
として除外した。これにより道路上の影等の路上に発生する誤...
樹木、建物等による高い場所に発生する誤検出を排除できた。~
CENTER:#ref(memo2.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図6:探索範囲};~
**実験方法 [#k49e84f5]
以上のように作成したカスケード分類器に実際に画像を与え実...
**結果 [#n36e50e6]
図7と図8は色や形が異なる車両だが、誤検出こそあるものの
両者ともに車両の検出に成功している事が分かる。~
CENTER:#ref(G003000049.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図7:例1};~
CENTER:#ref(G306000375.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図8:例2};~
同様に車の映っている画像2602枚に対し実行させた結果が表1...
||入力画像|検出成功|未検出|検出率|h
|一般道 | 1813| 1642 | 171 | 90.6%|
|高速道路 | 568 | 554 | 35 | 97.6%|
|計 | 2602 | 2396 | 211 | 92.1%|f
*まとめ [#i421d2f2]
カスケード分類器による前方車両の検出は実験結果で示した...
得られた。一方で図7や以下の図9、図10
のような誤検出が大量に発生した。
CENTER:#ref(G003000007.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図9:例3};~
CENTER:#ref(G105000636.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図10:例4};~
今回、車の検出率の減少を回避するために、極めて特徴の類...
車の前方画像は不正解画像として扱っていないため、図9のように
車両の前方部分のみの誤検出は当然起こりうる誤検出である。~
一方で図7や図10のような関係のない
物体による誤検出も多発した。~
検出に成功した画像2391枚のうち誤検出が0だった画像は僅か...
であり、誤検出の多くは車両の前方部分以外による誤検出であ...
ほぼすべての画像に許容できない誤検出が見られた。~
誤検出が多い理由としては、画像枚数の不足が考えられる。...
分類器は学習時のサンプルを増やすことで精度を上げる事がで...
そのためサンプル画像を増やし、精度を上げていきたい。~
また、今回は両端や地平線から外れた領域などの排除を行っ...
探索領域の決定をより厳密に定義することで誤検出を減らせる...
またそれ以外の誤検出の要因として車両の持つHaar-like特徴が
非常にシンプルである可能性などが考えられる。そこで他の特...
を行い、良い特徴量の選択も行っていきたい。
*参考文献 [#x8274716]
[1]PAUL VIOLA ,MICHAEL J.JONES,『Robust real-time face de...
International Journal of Computer Vision (IJCV) 57(2), 13...
~[2]OpenCV:http://opencv.org/
~[3]カスケード型分類器 — opencv 2.2 documentation - OpenC...
終了行:
[[太田研 公開用Wiki]]
*Haar-like特徴量を用いたカスケード分類器による前方車両の...
#contents
*はじめに [#z7a60fe1]
現在、自動車の自動運転技術に関する研究が盛んに行われて...
自動運転において前方車両に合わせた速度の調節や、前方車両...
前方の障害物の探知はレーザーやステレオビジョンなど様々...
しかし車は形状や色などデザインは様々であり、単純な画像...
*提案手法 [#b2194a16]
**機械学習 [#g52b4610]
機械学習とは大量のデータをコンピュータに与え、そのデータ...
コンピュータ自身に共通点や対象の持つパターンなどを見つけ...
手法である。~
機械学習と一言に言ってもSVMやニューラルネットワークなど、...
がある。本研究では高速に処理できるという点から、カスケー...
前方車両の検出を試みた。
~カスケード分類器はPAUL VIOLAとMICHAEL J.JONESが顔検出
のための提案した手法である。
**カスケード分類器[#o2f66efa]
カスケード分類器とは複数の識別器を組み合わせた分類器であ...
複数の識別器の全てが正解画像だと判断した画像を正解画像、...
不正解であると判断した画像が不正解画像となるように識別器...
分類器をカスケード分類器という。各識別器は不正解画像を誤...
このような分類器になるように正解画像と不正解画像のサンプ...
CENTER:#ref(cascade.png,center,50%)
CENTER:&size(14){図1:カスケード分類器};~
カスケード分類器は多くの画像を最初の数回の識別器で振り落...
高速に処理できる。またより早い段階で使用する識別器ほど閾...
一回ごとの検出時間を短くなるように調整する。これによって...
一枚あたりにかける時間を短くし、画像が減ってからしっかり...
行うようになり、高速で精度を保った検出を可能としている。~
カスケード分類器の特徴量としてLBPやHaar-like、HOG等が存...
今回は足掛かりとしてViolaとJonesの論文でカスケード分類器...
として用いられた手法であるHaar-like特徴量を使用する。
**Haar-like特徴量 [#h4f39dae]
カスケード分類器の識別器としてHaar-like特徴量を用いた。Ha...
特徴量は複数の局所領域の明暗差から求めた特徴量である。
CENTER:#ref(Haar-like.png,center,50%)
CENTER:&size(14){図2:局所領域の明暗差};~
CENTER:#ref(Haar-like.png,center,50%)
CENTER:&size(14){図3:Haar-like特徴量};~
例えば人の顔画像であれば図2のように目元に比べて頬の辺り
が明るい色となる。このような明暗差による特徴を用いたものが
Haar-like特徴量である。こうした特徴量を複数集めたものが図3
である。図3の特徴量をみたす画像を対象の画像とみなす
識別器とする。~
今回の研究では車両の画像を用いてHaar-like特徴による識別...
作成し、カスケード分類器に使用する。
*学習 [#c76451d2]
Haar-like特徴量の取得には多数の正解画像が、またカスケード...
の作成には多数の正解画像と不正解画像の双方が必要となる。~
まず、正解画像として車両の映っている画像を集めた。本研...
精度を上げるために一般車両かつ車両の後方部の画像に絞って...
図4は正解画像として使用した画像の一例である。
#ref(psam1.PNG,center,50%)
#ref(psam2.PNG,center,50%)
#ref(psam6.PNG,center,50%)
CENTER:&size(14){図4:ポジティブサンプル画像群};~
その後、不正解画像として車両の映っていない画像も収集し使...
数十枚をランダムに集めた。その後その画像群を不正解画像と...
・検出を行い、誤検出したものを不正解画像に加えてから再び...
この作業を繰り返すことで不正解画像を増やしていった。図5は
今回収集した不正解画像の一例である。~
#ref(nsam1.PNG,center,50%)
#ref(nsam3.PNG,center,50%)
#ref(nsam6.PNG,center,50%)
CENTER:&size(14){図5:ネガティブサンプル画像群};~
以上のようにして正解画像を3172枚、不正解画像を2100枚用...
行わせた。~
なお正解画像、不正解画像ともにサイズが様々であるため、...
際には正規化して使用する。
*実験 [#q6d1337c]
入力画像としてドライブレコーダーによって撮影した動画を...
使用した。\\
この画像群は車のフロント部分が映っている。しかしフロン...
存在することはあり得ないため、フロント部分が含まれるよう...
領域は除外した。~
また画像の左右の両端部は車両が存在する可能性
が低く、検知する意義も薄いことからフロント部分と同様に除...
図6における赤線より外側が除外する領域となる。~
また前方車両は基本的に地平線上を通過するように存在する...
そこで画像中央部分(図6における緑線)を通過しない領域は車両...
として除外した。これにより道路上の影等の路上に発生する誤...
樹木、建物等による高い場所に発生する誤検出を排除できた。~
CENTER:#ref(memo2.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図6:探索範囲};~
**実験方法 [#k49e84f5]
以上のように作成したカスケード分類器に実際に画像を与え実...
**結果 [#n36e50e6]
図7と図8は色や形が異なる車両だが、誤検出こそあるものの
両者ともに車両の検出に成功している事が分かる。~
CENTER:#ref(G003000049.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図7:例1};~
CENTER:#ref(G306000375.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図8:例2};~
同様に車の映っている画像2602枚に対し実行させた結果が表1...
||入力画像|検出成功|未検出|検出率|h
|一般道 | 1813| 1642 | 171 | 90.6%|
|高速道路 | 568 | 554 | 35 | 97.6%|
|計 | 2602 | 2396 | 211 | 92.1%|f
*まとめ [#i421d2f2]
カスケード分類器による前方車両の検出は実験結果で示した...
得られた。一方で図7や以下の図9、図10
のような誤検出が大量に発生した。
CENTER:#ref(G003000007.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図9:例3};~
CENTER:#ref(G105000636.jpg,center,25%)
CENTER:&size(14){図10:例4};~
今回、車の検出率の減少を回避するために、極めて特徴の類...
車の前方画像は不正解画像として扱っていないため、図9のように
車両の前方部分のみの誤検出は当然起こりうる誤検出である。~
一方で図7や図10のような関係のない
物体による誤検出も多発した。~
検出に成功した画像2391枚のうち誤検出が0だった画像は僅か...
であり、誤検出の多くは車両の前方部分以外による誤検出であ...
ほぼすべての画像に許容できない誤検出が見られた。~
誤検出が多い理由としては、画像枚数の不足が考えられる。...
分類器は学習時のサンプルを増やすことで精度を上げる事がで...
そのためサンプル画像を増やし、精度を上げていきたい。~
また、今回は両端や地平線から外れた領域などの排除を行っ...
探索領域の決定をより厳密に定義することで誤検出を減らせる...
またそれ以外の誤検出の要因として車両の持つHaar-like特徴が
非常にシンプルである可能性などが考えられる。そこで他の特...
を行い、良い特徴量の選択も行っていきたい。
*参考文献 [#x8274716]
[1]PAUL VIOLA ,MICHAEL J.JONES,『Robust real-time face de...
International Journal of Computer Vision (IJCV) 57(2), 13...
~[2]OpenCV:http://opencv.org/
~[3]カスケード型分類器 — opencv 2.2 documentation - OpenC...
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